夢に体を張れ!!映画『HICK−ルリ13歳の旅』
田舎者が大都会に憧れ、上京したは良いがギャップでコテンパンにされるパターンはよくある話。
ですが、この『HICK ルリ13歳の旅』は大都会に向かう途中でコテンパンにされる斬新なロードムービーだと思う。多分。
*割かしネタバレあり
アメリカのド田舎に、この物語の主人公ルリ(クロエ・グレース・モレッツ)は住んでいた。
友達0人。靴はボロ。趣味は映画観賞とお絵描き。
彼女のお父ちゃんとお母ちゃんは二人そろってクズでした。
そんな両親は、朝っぱらから蒸発。
たった一人、ボロ屋に放置された映画オタクのルリはカバンに必要最低限のモノと根拠の無い自信、そして、お誕生日にもらった45口径の拳銃を詰め込んで大都会ラスベガスに向かって発進!!
〜エディとの出会い〜
旅立ち早々にヒッチハイクで知り合った、びっこの青年エディ。
しかし、ルリは早々に「こいつ、絶対、頭がどーかしてる…。」と気づき自発的に途中下車。
〜グレンダとの出会い〜
その後、道中の土手で無防備にフテ寝しているルリの頭上に1台の車が止まり、中から真っ赤な服を着た女性、グレンダが現れ豪快に立ちションをまき散らす。
真下で寝っ転がっていたルリにとっては、究極的なサプサイズだった。
オシッコひっかけられた割には直ぐに仲良くなり、一人旅は二人旅にパワーアップ。そこへ、あのエディがルリの前に再び現れる。
エディは「俺たちは出会い方は最悪だったかもしれないが、俺たち二人は現代のボニーとクライドだ。」と手前勝手な片想いを爆裂させ、バカにも磨きがかかっていました。
〜大脱走!!オトナ帝国〜
ルリはエディを信じ、再び彼の車に乗ることを決意する。
しかし、この決断が、ルリをド田舎以上にハードで薄汚い大人の世界へと引きずり込むのであった。
親にポイ捨てされ、犯罪にも加担した。貞操を奪われそうにもなった。感情に身を任せ人殺しもした。監禁生活も強要された。だが、どんなにコテンパンにされても「あたいは、それでも幸せを掴むんだっ!!なめんなっ!!」と草の臭いがプンプンする草食系男子の500倍以上あるガッツで裸足のまま、全力ダッシュで大脱走するクライマックスは【映画的】にも【女の子の裸足に非常に弱い自分的】にも大満足の映画でした。
また、どんな状況下でも隙あらば変顔を披露するクロエに萌えるも、また一興。
結局ね。この映画ってクロエ以外、大した取り柄がないのよね。