マッドガンズ

久しぶりに「傑作!! とにかく、ブルーレイ化しろ!!」と大声で叫びたくなるような映画に出会うことが出来ました。

物語の舞台は近未来。
大都会は文明をキープしているが、ド貧乏な田舎では乾き切った大地の上で水を奪い合っていた。

家は貧しいが、へこたれずに懸命に生きる親子がいた。
父親は息子、娘、入院中の妻を支えるために井戸掘りと運搬業をかけ持ち、汗を流した。すべては家族の為だと信じていた。
ところが、そんな父親の苦労も知らず娘は、近所に住む頭の悪そうな男(無職)と交際中。
世界は今にも壊れそうだが、家庭も爆発寸前。
そんな中、父が謎の死を遂げる。しかも、無様な姿をさらしてこの世を去った。

←こいつが娘の貞操を狙う近所の無職。

哀しみのドン底に叩き落とされた息子、邪魔者が消え誰はばかることなく交際を進める娘。無職は勝手に「俺たちは家族になる!!」と言い出す始末。
父さん、我が家は取り返しのつかない事態に陥っています。

前半は子育てサバイバル劇ですが、父の死の真相が暴かれると物語の方向性は一変。
父の背中を見て育った草食系の弱そうな息子が、銃を手に取り怒りの弾丸をブッ放す復讐劇へと突き進む。そういう奴ほどキレると怖い。


小粋なロボットも出ます→
コイツに隠された秘密の機能が物語をドラマチックにしていくのだ!



物語は地味だが、演じた役者が本当に素晴らしい!!

バカ娘を演じたのはエル・ファニング
最近では超大作『マレフィセント』でオーロラ姫に抜擢されたものの、貫禄のあるアンジェリーナ・ジョリーに潰されるわ、グーグー眠ってしまうわ、というか、ハッキリ言わせてもらうがエルたんの無駄遣いだぞ!! あの映画!!
だけど、本作では胸焼けするほどエルたんの美貌が堪能できます!!



そして、何と言っても息子を演じたコディ・スミット=マクフィーは最高!! まず名前が面白い。
僕が彼を初めて観たのは『モールス』という映画でした。
コディ君は『モールス』の主人公に抜擢され、自慢のギョロ目を最大限に活かした演技を披露したものの、貫禄のあるクロエ・モレッツに潰され、その存在感は光の速度で薄まっていった。というか、ハッキリ言わせてもらうが、あの映画は、クロエの素足以外に大した見所は無いぞ!!
だけど、本作では更に進化した彼のギョロ目演技が堪能できます!!
特に復讐に目覚めた後が良い。凄く良い!!
彼のギョロ目がドンドン鋭くなっていき、サディスティックな視線を放ち始めます。こうなったら、もう、止められないよ…。
この勢いでエルたんやクロエたんに負けない俳優になってくれ!!