『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』

                                 

1990年、イギリスのとある町の高校生5人組が卒業記念に地元に12軒ある居酒屋の飲み歩きにトライ!
これは男の意地と膀胱に蓄えられる尿の容量限界に挑んだ過酷な巡礼である。
だが、男たちは未熟であったが故に意識を失った脱落者を次々と出し、巡礼は大失敗に終わる。
あれから20年。5人組のリーダーだったゲイリー・キングは無職の特権を活かし、かつての仲間が働く職場にズカズカ踏み込んで来て、「やり残したことをやるぞ!!」と緊急招集&営業妨害をかけ始めた。こうして腐れ縁で引き寄せられた仲間たちは再び12軒の飲み歩きにリトライ!!

思い出が詰まった故郷に舞い戻るも、そこでは地球侵略を目論む宇宙人が送り込んだロボットが人間にすり替わり、勝手に生活していた。先住していた人たちは自然再生用の肥料として利用されていたのだ。もしかしたら案外良い宇宙人なのかもしれない。しかし、地球のためとは言え黙ってウンコにされるわけにはいかない。
それが人間ってもんだ!!

町の異常に気づいた一行。酒を片手に脱出作戦を練るも、ゲイリーだけは違った。
「逃げて追われるよりも、客を装っていれば気づかれない。じゃあ、次の店に行くぞ!!
これは本当に賢明な判断なのか? それともコイツはただ酒が飲みたいだけなのか?
ゲイリーは気分良いかもしれないが、他の者たちは疑心と恐怖で爆発寸前。シラフじゃ乗り切れない。
酒だ、酒をくれ!!

酔えば酔うほど男たちの心は安らぎ、地球侵略程度のこと気にしなくなってきた。それに俺たちは酔拳だって使える。
過去の侵略系SFホラー映画のネタをつまみにして男たちの快進撃は続く。
ところが、来店する度に酔拳でロボットをブッ壊されては宇宙人もたまったもんじゃない。
侵略の邪魔となる大迷惑な客を一掃するために町中のロボットが一斉に牙を剥く。


いよいよ、ハシゴどころではない。しかも今回は脱落者ならぬ死亡者を出してしまった。
深い哀しみが男たちの酔いを吹き飛ばす。
そしてゲイリーは言う「じゃあ、次の店に行くぞ!!
ここにロボット以上に血も涙も無い恐ろしい生命体は確かに居た。