『ローン・レンジャー』―酷評を吹っ飛ばせ!!―

                       

ディズニーの超リメイク大作『ローン・レンジャー』が遂にお店に並ぶ日が来ました!! 発売日はもう過ぎていますね。
見ての通り僕は西部劇が大好きなんですよ。でもこの映画、映画館で観てないんです。それは何故か?
この映画、上映時間がけっこう長くてね。僕のお尻は長時間イスに座っていられるほど頑丈じゃない! 持っても1時間半!! それを越えるとお尻が破裂する!!
でも自宅で観れるとなれば話は変わってきますからね。飽きたら停止ボタンを押して、お菓子を食べるなり、昼寝するなり柔軟な鑑賞を満喫できる。これこそまさに科学の勝利なわけです。
まぁ、それはそうとリメイク版『ローン・レンジャー』は子供向け映画なくせに製作費がどーのこーのと大人のにおいがする問題が発生したり、スタッフが溺死したり、ジョニー・デップが馬に踏みつぶされたりと公開前から度重なる苦難を強いられ映画は完成。そして豪快にコケた。
では、文面通りこの映画は酷いのかと言えばそれは絶対に違う!!

本作はディズニーらしい勇気と愛と友情にディズニーらしからぬエグい暴力と小学生レベルの下ネタ、そこへ白人による先住民大虐殺というアメリ黒歴史まで上乗せした結果、バカな子供やバカな大人以外の立派な人たちも鑑賞しうる高みまで引き上げた深みのある特盛な物語となった。
登場するキャラクターもこれまたいちいち面白くてね。主人公のジョンは凶弾に倒れ瀕死。とそこへ相棒募集中のインディアン トントがやって来て謎の儀式の末、目覚めたジョンはローン・レンジャーに自動的に就任していた。このヒーロー誕生秘話は初代ウルトラマン誕生秘話に似ているんじゃないかな? 似てないですね。


やることなすこと噛み合わない凸凹コンビは互いに個性を見せ合うも、ローン・レンジャーになったもののスペックは何一つ変わっていないジョンは目元のマスクしか特徴が無い。それに対しバカ殿メイクをほどこしたトントがそばにいるだけで僕らの視線は勝手に彼の顔面に集中してしまうので…どーもジョンが地味なんだよなぁ。かっこ悪いわけじゃないんだけど。顔が悪い




さらに途中から男性娯楽施設の女主人にして銃を仕込んだ義足を装着したレッドや謎の白馬の登場でジョンの存在感は光の速度で薄まるものの、クライマックスで繰り広げられる11分の死闘に突入すると「はっ!! そうか…主人公は彼だったんだ!!」と思わずにはいられない遅咲きな勇姿は一見の価値あり!! いや、一見どころか巻き戻して何度も観てしまう強烈な魅力を秘めている!!
この際だ。ラスト11分以外のシーンはいらん!! 観るな!!




↑観て下さい!!
武装した悪党にパチンコのみで立ち向かうかわいい少年を救うため、罪の無い乗客を恐怖のどん底に叩き落とす大迷惑なヒーローたちの勇姿を!!
これがディズニーバイオレンスだ!! やったな、ジョン!! 主人公は君だ!!
まぁ、それもそうと少年の円らな瞳と笑顔はホモじゃなくても心に来るものがあるなぁ〜。


↑観て下さい!!
スケベな悪党をたぶらかし、スキを突いて怒りの弾丸を発射するレッド姐さんの勇姿を!!
彼女の吹き替えを担当したのは、女の中の男声優 朴 璐美さん。さらにこの映画のヒロインの吹き替えを担当したのが高橋理恵子さん。
つまりこの映画にはロランとディアナ姫が声だけで共演しているわけですね。