『イノセント・ガーデン』-あなたは私の獲物(モノ)-

ラストスタンド』に引き続き、韓国がハリウッドに送り込んだのは暴力的な映画履歴を持つ韓国人監督パク・チャヌク。制作は『ブラック・スワン』のスタッフ。全編地獄が約束されたこのチームが編み出した映画がこの『イノセント・ガーデン』である。
実際に観賞してみると暴力は意外と薄味ではあるものの、風に漂うスカート、足を這い上がるクモ、体重ねて奏でられるピアノ。
危うい愛欲を力いっぱい吸い込んだ陰気な乙女が、人殺しの才能を開花させるまでを濃厚に描いた悪夢のような物語だった。

18歳を迎えた無垢な娘インディア・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)は森の中を素足で駆け巡り、
足にできた腫れ物をためらいなく刺して潰すというオープニングで、僕はこの娘に一生ついて行くことを全速力で決意した。
それは何故か?
感想文に突入する前に告白があるんですが……。
見ての通り、僕は女の子の素足に非常に弱いんですよ…。
目を閉じて素足の女の子を想像してみて下さい。
素足は柔軟で開放的な面を持つのと同時に、足の裏という普段なかなか見ることのできない
領域…それはアマゾンの大秘境とも言えるエキゾチックな世界を有していると言ってもいい。
いや、そう断言させてくれ!!無防備な表面と男を狂わせる挑発的な魔性の裏側。
この地球に人類が誕生して幾重にも進化は続いた。何故、人類は進化するのか?
それは、この素足の魅力に到達するためだったのかもしれない…。
個人的な性癖がとうとう、人類の進化論にまで行き着く持論を力強く語り(聞かされた方は微妙な気持ちになるかもしれないが。)気持ちが良いまま、今回の記事にピリオドを打ちたい思うが、そういうわけにもいかないので感想文を書きます。(笑)

最愛のお父ちゃんが死を遂げ、海よりも深く心を沈めるインディア。
だが、この死には疑わしい点がいくつもあったのだ。
葬儀の日、いままで行方不明だった叔父のチャーリー・ストーカーが突然ぶらりと現れたのだ。
インディアのお母ちゃんイヴリン・ストーカーはチャーリーに若き日の旦那の姿をだぶらせ惹かれ始める。インディアはお父ちゃんの死をシカトしてチャーリーに生々しく近づくお母ちゃんにウンザリし、チャーリーを警戒し距離を取るようにしているつもりでも、彼女もまた、そんな彼に惹かれ始める。チャーリーが現れて間もなく、近所で失踪事件が多発する。「犯人は誰なのか?」と
お客さんはスクリーンに向かって鋭い視線をビュンビュン飛ばして、全力で犯人探しを始めるのだが、失踪事件の犯人はあっと言う間に明らかになってしまう

この映画の本性は犯人探しではなく、冷酷な失踪事件をきっかけに陰気な娘のハートが黒く染り、人殺しに焦がれだすというところにある。
未解決の失踪事件に影響され、漆黒のハートの持ち主となってしまったインディアは手始めに刺激を求めて、セクハラを自在に操る同級生のバカの手に鉛筆を突き刺し、貞操を無理やり略奪しようとした同級生のバカには(相手の男の子をたぶらかして、ケダモノな気持ちにさせたのはインディアなんですが。)美しい連続蹴り喰らわせて叩きのめし、暴力で火照った体を冷やすため、シャワーを浴びながらダイナミックな全裸オナニーにご満悦な表情を浮かべるのであった。(おっぱい、お尻はもちろん映るが、ここでも予告無しの素足のアップが!!)暴力を振るえば振るうほど絶妙な色気を増していくインディア、チャーリー、イヴリン、そして、お父ちゃんの不審な死の真相が明らかとなった時。血のつながりのある者たちが紡ぎ出す罪深い結末に上映終了後、会場が明るくなっても僕のハートは乾いたままだったが、パンツは濡れていた…。