スウィート・エンジェル―紫色は闘う女の子のラッキーカラー―

                  

荒れた土地にホームレス同然の生活を送る仲の良い夫婦がいた。夫の名はミゲル。妻の名はサラ(サラを演じているジャニュアリー・ジョーンズさんは『X-MEN ファースト・ジェネレーション』でお肌をダイヤモンドに変える美肌ミュータント エマ・フロストを演じたスーパークールビューティーな方なのだ。)

そんな質素な夫婦の小さな幸せを奪うように、悪徳銀行は二人から生活費をむしり取り、覗きを生きがいとする近所のバカの飽くなき挑戦にサラは巻き込まれ、神の名を借りて盛大に人を殺すハイパー・キリスト教徒ジョサイアの余念の無い嫌がらせは続いていた。
サラがミゲルに「赤ちゃんができたみたいなの!!」と陰気なムードを吹き飛ばすステキな報告をするも、ミゲルは「来年にしてくれないかな…。」と冷酷な一撃を言い放つ。
いくら無秩序な西部開拓時代でも、これは酷い!! あんまりだ!! 僕の勤め先の職場環境をも超える残酷だ!!

ある日、ミゲルはジョサイアによって殺害されてしまう。
サラはだだ1人、ヨイショヨイショと畑を耕しながら二度と帰らぬ夫を待ち続けて荒野の果てに視線を送る。そこへ夫がいなくなったことを良いことにジョサイアはサラの美しい体をロックオンして、乱暴狼藉を働く。



夫の死の真相を知ったサラは涙を殺意にかえて紫色のドレスで身を包み、拳銃とライフルを手に取って立ち上がった! 
最愛の夫を殺し、彼女の体に乱暴狼藉を働いたジョサイアを探してぶち殺す。ついでに近所のスケベどもを殺しまわって腐った町をクリーンにしていく姿は物凄くカッコいいのだが、銃を手にしてからサラに笑顔は戻らないし、歩き方も徹夜3日目みたいにフラフラだし、全体的に物凄く重くて哀しい映画です。





                        
そんな重い雰囲気を中和してくれたのが、こちらの保安官。
まぁ、くるくるぱーな時代ですから、この人も必要に迫られてくるくるぱーになったのかもしれませんね。

この映画を観ていて思ったんですが、『女ガンマン 皆殺しのメロディ』(1971)って映画に何となく似ているんですよね…。
この『スウィート・エンジェル』を撮ったローガン・ミラー監督は絶対観ているはず!! 知ってんだぞ!!
右の物凄くカッコイイ写真は『女ガンマン 皆殺しのメロディ』の主人公のハニーです。
ハニーもサラと同様、夫を悪党に殺され、その美しい体に乱暴狼藉、その上、家も焼かれて踏んだり蹴ったり。全てを奪った奴らを皆殺しにするため、彼女は素っ裸同然の姿で拳銃をバンバン撃つのであった。

最後に『スウィート・エンジェル』を観ていて一番気になったことを書きます。
ジョサイアは夜な夜な自身の欲望を満たすため、信者の女の子たちを裸にして僕の口からは言えないようなことを繰り広げる物凄いシーンがあるんですけど、最初はオッパイの大きな女の子が出てきたと思ったら、次は貧乳の女の子が出てくるではないか!?
言葉ではうまく表現できませんが、この人選に踏み切ったローガン・ミラー監督はエライ!! 

                              またね。