『華麗なるギャツビー』―男の本懐ここにあり―


ここ数日の職場での同僚の女の子との会話を思い出してみる……
ある時は「なんで彼女をつくらないの?」とお母ちゃんみたいなことを言われ、
またある時は「付き合いだした頃は楽しくても、関係が親密になるに連れて、お互い今まで見えていなかった部分まで見えてくるから。ときには、それが原因で傷つきもするし、気づいたら会話も無くなってくるものよ。」
寛大な僕も思わず「マジすか!?」と声を荒げた。
付き合えと言っておきながら、付き合い出したら会話が無くなる。
寄せては返す波のごとく複雑な男女関係に僕のハートは溺死寸前。
映画よ! 僕を救ってくれ!! 浮き輪をくれ!!
今回紹介する映画は『華麗なるギャツビー』です。

*ネタバレあり

この映画を一口で言えば、1922年の酒と金に溺れたニューヨークを舞台にして、謎まみれの超金持ちギャツビーが底無し財産を無駄遣いしまくって、愛した女の子を振り向かせるという内容です。
実はこのギャツビーは表面上は華麗なる超金持ちなんですが…。
話をギャツビーの少年時代に戻しますと、実家はハリボテ小屋のド貧乏だったんです。
ある日、彼はデイジーという上流階級に生きる女の子に一目惚れするんですが、住む世界があまりにも違う二人の間を埋めるため、ギャツビーの華麗なる暴走が始まる。



時間を戻して1922年。
ギャツビーは海沿いに巨大なお城を建て、そのお城に毎晩毎晩、有名俳優から近所のバカまで片っ端から呼び込んで巨大どんちゃん騒ぎ。
だが、その底無し財産の正体は暴力団経由の汚い金だったのだ。
一目惚れのデイジーは現在、金持ちの浮気野郎のお嫁さんになっていた。
ギャツビーの毎晩繰り広げられるこの愚行には理由があって、人妻となったデイジーに超金持ちになった自分を猛アピールし、金にモノを言わせた不倫計画の強行。
それがギャツビーの本当の狙いだったのだ。



つまり、このギャツビーはキングコングみたいな男なんですよ。
「とうとう、狂ったか…」と思うかもしれませんが、ギャツビーとコング……まぁ、確かにこの1人と1匹には人種以上の違いはありますが、根底に流れているものは同じなんです。
1人の女性を愛したために人生台無しになった。
だけど、勘違いしないで頂きたいのは、ギャツビーもコングも最愛の人と一緒にいるときは、初恋の女の子と二人っきりになった小学生みたいなムードになるんです。
この世界には二人だけ!! みたいな。
そして、ここを頂点に超金持ちも大猿も全速力で転げ落ちていくんですが、今回の記事の冒頭に書いた「付き合った頃は楽しいが親密になると会話が無くなる。」という同僚の助言が見事に的中した瞬間でもある。
いや、それとこれとでは物凄い距離があるような気もしますが、でも、ハッキリしていることは会話が無くなるとしても、互いに大好きあっている二人が一緒にいることは物凄く良いことなんですよ。当たり前過ぎますかね?

だから、僕も前向きになって自分を理解してくれる彼女を見つけたいと思います。
1人で観る映画より、大好きな人と一緒に観る映画は別世界なはず!
世の中、所得が少ない、顔がブサイク、童貞、とか自分勝手な理由を並べて逃げ腰になっている方、それは悪い癖ですよ。僕も以前はそうやって逃げてきた陰気な履歴を持つ人間ですが、過去の弱虫な自分をポイ捨てします!! 
確かに僕が死ぬほど努力しても、ギャツビーやコングにはなれないかもしれない。
でも、彼らのような精神を持つことはできるはずです。こんな値下げ男が言っても信憑性はどこにも無いけど、こんな値下げな僕だって頑張ってるんだからね!!
諦めるな!!