『ジャックと天空の巨人』-空から大量のガイラが降ってきた-



誰もが1度は聞いたことのある他人の財産を略奪して裕福に暮らす童話ジャックと豆の木』と『巨人退治のジャック』(これは知らんが)をドッキングさせ、巨額の制作費にモノを言わせて撮った映画がこの『ジャックと天空の巨人』である。
「なんだ…今度はお豆の実写化かよ…。」
と肩を落としている、そこのあなた!!ナメないで頂きたい!!

前半は貧乏農民ジャックがお姫様と運命的な出会いをするという、どーでもいい展開にはひとまず我慢して欲しい。

中盤は天空まで伸びたお豆の木(この時の触手のアニメーションが素晴らしい!)にさらわれたお姫様をジャックと城からやって来たお姫様捜索隊(またの名を巨人のいけにえ隊)が、ヨイショヨイショとよじ登り、そこで眼にした光景はみんなが待ち望んだ巨人帝国であった。

ここからが凄いんですが、登場する巨人がやることなすことルックスまでも、全てが汚い!!しかもたくさん出てくる!!お姫様の出番がドンドン少なくなっていく!!
しかも、その巨大浮浪者が群れをなして襲い掛かってくる人殺しのシーンは破壊力満点。その上、奴らは人間を頭から踊り喰いしたりと、チビッ子が観たら確実に座席で失禁するようなバイオレンスも披露する。
これはもう、純粋なまでに怪獣映画ですよ。この映画を撮ったブライアン・シンガーに拍手を送りたい!ありがとう!!
で、僕、思ったんですが、ブライアンってフランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』を観てると思うんですよ。いや、絶対観てるだろ!知ってんだぞ!!
捕まえた人間を豪快に踊り喰いした後、身に着けていたものを吐き捨てる仕草なんて、完全にガイラだよ!!


何度聴いてもタマキンを鷲掴みにされるような…そんな力強いテーマ曲です!